酒造好適米品種"胴割れ粒"発生に注意(1)

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 県内は8月に入ってから高温が続いており、山形・高畠・鶴岡では8月1日から12日までの最高気温は連続30℃以上を記録しています。酒造好適米の産地でもある金山、大江町も同様です。今後も予報によれば高温傾向が続くとのこと。
 ところで、この高温ですが、出穂後10日間の最高気温が30℃以上連続すると胴割れが発生しやすい米質になるという論文が発表されています(長田健二ら:登熟初期の気温が米粒の胴割れ発生に及ぼす影響:日作紀73-3 2004)。
 酒米生産にとって、大敵なのが胴割れ粒の多発です。酒米は高度精米されるため、胴割れ粒は砕米発生を助長します。酒米の品位検査の胴割れ判定は亀裂の形状、横1条、2条など重度の胴割れ粒が対象とされますが、グレーンスコ-プで光を透過して観察すると相当数の米粒内部に軽微な亀裂が見られます。
 本年産酒米については、胴割れ粒の発生を防止するための早期落水の回避、適期刈り取りの励行、仮遅れ防止、酒米に対応した乾燥法など、例年以上に気を使う必要がありそうです。”胴割れ発生に注意”。

2019年8月13日 13:24