"愛山"原々種の田植え

  酒米”愛山”、弊社ではASK愛山と呼んでいます。その愛山の原々種を社員が兵庫県三木市吉川町上中の谷郷昇さんの田んぼに田植えしました。
 山形からわざわざ兵庫県まで出かけ田植えを?、と思うかもしれませんが本事業を手掛けて7年目になります。愛山は昭和24年に兵庫県農業試験場で育成された山田錦と雄町の血を継承している品種ですが、アスク試験田に植えると出穂は9月に入るため、山形の気象条件の下では十分に育つことができません。適地適作、愛山が生まれ育った故郷で優れた特性を退化させずに種子を生産する、アスクの酒米生産への姿勢です。
 昨年までは、小野市の松本栄一さんの田んぼで生産していましたが、令和産からは、愛山の作付けが多く、酒米産地として著名な吉川町へと変更しました。社内で育てた苗を新幹線で現地に持ち込んでの田植え作業です。作業は1時間ほどで終了。順調に育てば9月初めに出穂、10月半ばには収穫できるでしょう。
収穫した原々種子は山形に運んで調製後、来年、現地で原種として増殖、その種子は再来年生産者に配布されます。愛山が酒造好適米品種としての優れた特性を維持し続けるには、厳正な種子生産が基本です。そのための地道な取り組みは欠かせません。
 田んぼ近くの山すそに咲くササユリ、茅葺屋根が点在し愛山もかつて目の当たりにしたであろう田園の原風景に心癒された田植えでした。、

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4葉ほどに生育した苗を系統ごとに丁寧に植える
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愛山が育つ里山の原風景
 

2019年6月14日 10:25