インドハリアナ州のあぜ道から(18)

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「はえぬき」の試作圃場の生育状況は、現地からパソコンに逐次送られてくる写真で確認はしていましたが、いざ、現地に足を踏み入れると、写真で想像していた生育状況とのギャップの大きさにびっくりしました。その要因の一つが、苗生育が濃霧による低温のため遅れたこと、二つ目が、田植え時期が2月下旬へとずれ込み、出穂期が5月中旬になったこと、三つ目が、出穂後から登熟期にかけて最高気温40℃以上の高温が続き熱風害を受けたこと、などが考えられる。((注):当初予定していたのは、1月中旬田植え、4月中旬出穂、5月中旬刈り取り)。カイタルの現地圃場3か所の中ではK3が最も良いとのことで、まず向かったのがK3圃場、以下、その概要です。
 K3圃場は木立と小屋に囲まれている。木立が熱風を遮ったとのこと。それでも「はえぬき」の成熟期の姿、一目見て可哀そうである。熟色は黄金色というよりは薄茶色に近い。稲体は枯れあがり、わずかに緑の葉を残す株が入り混じる。バスマテイの漏生とみられる株も散見されるが稔ってはいない。
 田んぼに入って鎌を入れると株元からは土埃が舞い上がる。現地では刈り取った株は地面に並べてモミを乾燥する。束ねるという習慣はない。そこで、山形流のイネ刈りを披露するが、田んぼはカラカラに乾いているので、地面に置いただけでモミは乾くであろう。モミ水分は20%ほどか。モミ収量は400kg/10aと見込んだが。
 刈り取り中、稈の根元が腐れているのがあり、同行しているシャルマン博士に聞いたところ、”刈り取り期近くになると腐れる病気である”。”Fusarium”とメモしてくれた。薬剤を散布で防げるとのこと、でも気にかかる。
 刈り取ったイネの脱穀はどうするのか?と聞いたところ、ドラム缶を持ってきて、それに稲束を力いっぱい打ち付けた。確かに脱穀は可能であるが、「はえぬき」はインドのイネとは異なり脱粒しにくい。少量ならいざしらず大量ともなるとドラム缶による脱穀は実行不可能であろう。それに打ち付けることで玄米は砕ける。現地での収穫はイネ・ムギ用の汎用型コンバインで刈り取り、収穫したモミは直接精米工場に運ばれるので、農家は脱穀機などの小型の農機具は所有していないと思われる。「はえぬき」用の脱穀機が必要だ。新たな課題に頭を抱え、K2圃場へと向かう。

 

(2018年7月 2日 14:33)
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