イネを低温から守る水管理

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 6月に入り、梅雨寒むのようなぐずついた天気が続いています。空はどんよりと曇り、試験田に一本植えした苗は強い西風になびいています。
 この時期、イネは活着し”分げつ”が発生し始めています。例年なら、”分げつ”発生を促すには水深を2~3cmの浅水にし日中は止水にします。この方法は水温を上げるのには最適で、分げつの発生を旺盛にするからです。反対に、低温・日照不足で水温が上がらないときは深水にします。
 この指とまれの山口泰弘、平吹正直さんの田んぼでは水を深く湛めイネを低温と風から守っています。このような水管理に効果を発揮するのが雪解けを待っての畔塗りです。畦畔からの漏水を防ぎ、田んぼの水深を保ち、水を温めます。転ばぬ先の畔塗り作業と、一枚一枚の田んぼを回り、きめ細やかな水管理を行うことはイネの生育を調整するための重要な技術なのです。

2017年6月 5日 11:52