晩秋の田んぼに佇む
月山を背に刈り取りを終えた田んぼが広がる(天童市寺津にて)
刈り取りを終えて広々と続く田んぼに、忘れ去られたように棒稲架(はさ)が晩秋の陽を浴びて立ち、老夫婦が稲束の架けかえをしていました。「俺のコメはほんとうに旨いんだ」と自慢しながら、「戦後の大変な時に親父がこの田んぼを手に入れたのよ。俺の代で潰すわけにはいかないべ。大変だけんど、こうしてコメづくりを続けているんだっす」。
父祖の代からの田んぼを守り続けてきた誇り、そして一枚一枚の田んぼにもドラマがあることを訥々と語ってくれた老夫婦の話を聞きながら、佇んだ晩秋の日でした。
2016年10月18日 10:50