酒米の里"さらなる品質向上へ"

P1030906.JPG お盆休みも終わった8月18日の夜、酒米の里では酒造好適米出羽燦々のさらなる品質向上とグローバルGAP認証に向けての研修会が開かれました。
 JA金山の会場に集まった生産者はいつになく真剣な表情。というのは、酒米の全国的なだぶつきで、酒米の里を標榜する産地とし、新たな取り組みが喫緊の課題となっているからです。
 取り組みの一つが、出羽燦々の玄米調製に使用する米選機のふるい目をこれまでの2.0mmから2.1mmへ変更し、さらなる品質向上を図ることです。2.1mm選別で、粒張り、粒揃いが高まることで、酒造りに大きなメリットが生まれます。反面、生産者にとって、米選機から落ちる粒が2.0mmよりは多くなることで減収というデメリットを生じます。研究会全員の27年産米を2.1mmでふるったところ平均で6.0%は減収するという調査結果が得られました。
 それでも、会員からは2.1mm選別への賛同の声は高く、すでに米選機を取り寄せた方もいるとのこと。米選機メーカの在庫量などから60数名全員が一気にというわけにもいかないようですが、品質のグレードアップへの期待は高まっています。今後は、下図に示したように、減収を軽減するための栽培法の改善が大切になります。また、増える中米への対策も必要になります。
 二つ目が、G・GAPへの取り組みです。研究会は平成22年から先進的に取り組み、GAPの団体認証を受けていますが、本年もその認証に向けての内部審査が間もなく行われます。
 研修会が終了したのは10時過ぎ、初秋を思わせる風の涼しさを感じながら、新たな酒米づくりへと歩み始めた研究会に熱いエールを送った金山の夜でした。
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2016年8月19日 11:19