「指切りげんまん」、雨の中田んぼを巡る

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  雨の中、出羽燦々の田んぼの前で           出羽燦々の酒を飲みかわしながら

 山形県内は台風8号と梅雨前線の活発化で9日から強い雨が降り続きました。とくに、県南の置賜地方では、この豪雨で浸水被害が拡大しています。同じ県内でも、新庄市などの県北は比較的雨量が少なく、被害もないとのこと。そこで、7月10日、JA新庄もがみ酒米研究会”指切りげんまん”(代表指村貞芳さん)11名と、JA,アスクの関係者が、酒造好適米「出羽燦々」・「美山錦」の青田を巡回しました。メンバーがお互いの田んぼを見比べながら、穂肥(穂の出る25~20日前の追肥)の適期を判断するためです。
 まずは、田んぼに入って、草の長さ、茎の数、葉の色、幼穂の有無などを調査します。これを、健康診断と処方に準えて”成育診断”と呼んでいます。高品質の酒米づくり、おいしい米づくりには、この診断は欠かせません。穂肥の施用量や施用時期が玄米のタンパク含有率や粒の大きさなど、品質や美味しさに大きく影響するからです。
 調査の結果、本年の成育は草丈が前年並み、葉色はSPAD値で36、前年よりやや薄い、また、田植え以降は高い気温で経過していることから、成育の進みはやや早いと診断されました。この診断に基づいて、穂肥処方は施用量がN成分で1.2~1.5kg、施用時期は”今でしょう”ということを確認しあいました。
 グループの面々が酒米づくりに挑戦して5年目、コメ作りは量から品質重視へと確実に変わってきました。平均年齢40代、指切りげんまんの今後の活躍が楽しみです。雨の中での田んぼまわりの直会、自分たちが創った出羽燦々の酒を酌み交わしながら、大いに盛り上がったのは言うまでもありません。
 

2014年7月11日 11:19