「穂ばらみ期」を迎え、出穂近し

山形県内の天気は、梅雨末期のせいか、ここ数日は雨降りが続いています。日食は残念ながら観測できませんでした。青田のど真ん中で観れると期待していたのですが。
田んぼは、緑が再び濃くなってきました。稲に活力を与える追肥の効果が表れてきたようです。生育は、草丈が伸び、葉は硬く直立し、茎はふっくらと丸みを帯びてきました。茎の中で幼穂の成長が進んでいるためです。この成長期を「穂ばらみ期」と呼んでいます。

「穂ばらみ期」は、冷害にもっとも弱いといわれています。もし、今、冷たい風が奥羽山脈の切れ間から吹き込んでくると、低温によって花粉の形成が妨げられ、出穂しても実らないもみが多く発生します。これが冷害です。米パニックとなった平成の大冷害(5年)を思い出してください。
でも心配無用。「はえぬき」、「ひとめぼれ」などは、平成の大冷害との戦いの中から誕生した逞しい品種です。また、今のところ、低温が来襲するとの予報もないようです。
8月に入り、炎暑を迎えると「はえぬき」は5日過ぎ、「コシヒカリ」・「つや姫」は10日過ぎには、一斉に出穂を迎えるでしょう。
「一里行けば一里吹くなり稲の風」(漱石)

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(7月23日の生育:はえぬき)                               (幼穂の長さ5~10cm)

2009年7月22日 13:42